遺品整理に取りかかる前に考えておきたいこと
遺品整理は、気持ちの整理と同時に大きな労力を伴う作業です。
特に家族が亡くなって間もない時期に行う場合、心身の負担も大きくなります。
この記事では、実体験を踏まえ、スムーズに始めるために押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
1. 大切なものと生活スペースの片づけを並行して行う
遺品整理と一口に言っても、「相続に関わる重要なもの」と「日常の生活空間にある持ち物」は性質が異なります。実際に私は、亡くなった翌日から生活スペースの整理を始めました。勤務の都合で忌引き休暇中に片づける必要があったという事情もありますが、結果的にこのタイミングで行えてよかったと感じています。
生活スペースの整理は、思い出を振り返る時間にもなりました。あの時に片づけておかなければ、時間が取れず先延ばしにしていたかもしれません。今では必要なものをきれいに保管できており、あの時動いてよかったと思っています。
2. 優先順位を決めて、一度に抱え込まない
遺品は量が多く、感情的な負担も大きいため、すべてを一気に片づけようとすると疲弊します。まずは「生活に関わるもの」や「腐敗・劣化のおそれがあるもの」など、緊急性の高いものから着手し、その後で思い出の品などを整理する流れがスムーズです。
また、生活スペースの片づけも、生活に支障が出ない範囲であれば、後回しにする判断も有効です。無理に一度で片づけようとせず、数日~数週間に分けて取り組む方が負担は軽くなります。
3. 家族や専門家の力を借りる
すべてを自分ひとりで対応しようとすると、精神的・体力的にも消耗しがちです。家族と協力して役割を分担したり、必要に応じて遺品整理の専門業者に相談したりするのも有効な手段です。
特に一人暮らしの親の部屋を整理する場合、物量が多くなることもあります。信頼できる人の力を借りることで、冷静に取捨選択しながら作業を進めやすくなります。
おわりに
遺品整理は「やらなければならないこと」として向き合わなければならない場面です。
しかし、その始め方や進め方に正解はありません。
少しずつでも前に進めるよう、無理のない範囲で、そして誰かの力を借りながら進めていくことが、結果的に自分自身の心の整理にもつながるはずです。
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