突然の時にも慌てないためにできること
人が亡くなると、直後からさまざまな対応が求められます。
とくに葬儀の手配は、時間的な余裕がほとんどなく、気持ちの整理がつく前に進めなければならないことが多いのが現実です。
私の場合も、父の急逝に際して、病院での死亡確認のあとすぐに「今日中に遺体を搬送できる葬儀場を手配してください」と言われました。
初めてのことで何を基準に選べばよいかもわからず、あわてて近隣の葬儀社に電話をかけ、引き受けてくれたところにお願いするしかありませんでした。
結果的に対応は丁寧で助かりましたが、「事前に準備しておけば、もっと落ち着いて対応できた」と強く感じました。
よくある「困った」の例
葬儀に関しては、多くの人が次のような悩みや課題に直面しています。
- どの葬儀社に依頼すればよいか判断できない
- 費用の相場がわからない
- 生前の希望が不明で進行や形式を決めづらい
- 宗教的なしきたりやマナーがわからない
- 家族間で意見が分かれ、調整が難航する
- 急な出費に備えがなく、金銭的に負担が大きい
- 死後の手続き(役所や金融機関)と並行して進める必要がある
これらの「困った」は、事前の情報収集と準備である程度回避できます。
費用面で知っておきたいこと
家族葬など小規模な葬儀であっても、費用は思った以上にかかります。
式場利用料、火葬料、祭壇・花代、遺体搬送、返礼品、料理など、個別に見ると小さくても、合計すると数十万円から百万円単位になることもあります。
また、葬儀後に知ったのですが、葬儀費用の一部は相続税から控除できる可能性があります。
具体的には、火葬代、搬送費、僧侶へのお布施などが該当します。
領収書が必要になりますので、支払時に必ず保管しておきましょう。この点を知らずに失念してしまう人も多いので注意が必要です。
葬儀の準備としてできること
葬儀に備えて、以下のような準備をしておくと安心です。
- 葬儀社の候補を調べておく
- 生前に簡単な「希望メモ」を書いておく(形式・宗教・誰に連絡してほしいか など)
- 葬儀費用の積立や会員登録を検討する
- 家族と話し合う機会を持つ
私自身、葬儀が終わったあとで「事前にもう少し父の希望を聞いておけばよかった」と後悔しました。その反省を踏まえ、自分のために葬儀費用の積み立てを始め、エンディングノートにも簡単な希望を記すようにしています。
関連サービス
以下のようなサービスが、葬儀準備の一助になります。
- 葬儀費用の事前積立サービス(互助会・定額積立など)
- 葬儀社比較サイト(複数社の見積もりが取れる)
- エンディングノート・葬儀ガイドブックの無料ダウンロード
おわりに
葬儀は突然の出来事であることが多く、心の準備ができていないまま様々な判断を求められます。
しかし、少しでも事前に情報を知っておくだけで、冷静に対応できる可能性はぐっと高まります。
自分のためにも、家族のためにも、「いざというとき困らない準備」をしておくことは、決して大げさなことではありません。
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